2週に渡って紹介しております外付モニタ特集
テーマを以下の2つに分けてお届けしております。
1 でも、お高いんでしょう?
2 でも、難しいんでしょう?
先週は1と…モニタを接続した後の設定方法を
ご案内しました。今週は2を…具体的にどうしたら
外付モニタを使えるかに触れて行きます。
…えぇ。設定方法はお話しましたよ確かに先週。
ごくごく簡単かつソフトの追加購入は不要であることを
ご紹介できたかと思います。
しかし。モニタを増設するにおいて難しいのはそこでは
ないのですよ。設定方法なんぞオマケみたいなもんです。
本丸は端子です。すなわちPCとモニタをどのケーブルを
使って繋ぐか、というところで。
…まぁ、ここを興味深く読んで頂いている方にそんな豪胆な
考え方を持つ方はいらっしゃらないと思いますが。
「ケーブル? んなもんモニタの箱に入ってる奴で繋げば
いいだろが! 先週お前言ったろ、ケーブル同梱されてるって!」
…うん。そういう方は、その純粋さは極めて貴重だと思うので
個人的にはどうぞ、そのままの無垢で素敵な貴方でいて下さい
と言いたいところですが。それでは多分ご自身のPCに対応してない
モニタを買ってしまい大変な損をすることになると思うので…
何とか我慢して以下を読んで下さい。ホント頼みます。
ちょっと端子について調べてみて頂きたいのですが。
RCA端子、S端子、S端子、D端子、HDMI端子、AVマルチ端子…
軽く頭痛くなったかと思います。
しかしながら。端子についてはPCとモニタを接続するにおいて
避けて通れない道です。なぜなら…至極当然のことを言うようですが
PC側の出力端子とモニタ側の入力端子に同じ型をしたものが
(一部例外アリ)なければならず、かつ多くの場合、PC側もモニタ側も
端子はせいぜい1、2種類しか持ち合わせていないからです。
つまり自分のPCについてる映像出力端子が何であるか把握し
それに対応してるモニタを買わなければ意味がないんです。
端子の合わないモニタなぞ買っても、それは買った瞬間粗大ゴミですから。
この段階で。多くの方が壁にブチ当たると思うのですよ。
こんなに大量の端子理解できるか、と。それでもPCの取説
仕様書ぐらい残ってれば字面の上で自分のPCに何の映像出力端子が
実装されてるかは分りますが…PCの仕様書…
うんざりするぐらい色々びっしり書かれてます。
その中から映像出力端子の情報を拾うのは
単純に手間ですし、そもそも見つけられるか自信のない方も
とうに仕様書捨てちゃったヨ! な方も多いのではないかと。
そうした方々の苦労を多少なりとも…というかほとんど0に
して差し上げようというのが今回の趣旨で。
えぇ。我ながら随分大きく出たものです。自覚はあります。
しかしながら…説明能力に自信がある訳でもありませんが
実は一皮剥けばほとんどパターン化してるため
思うより多くの情報を理解せずとも接続できるのですよ。
知っておけばいい端子は4種類。内1種類は忘れてしまって
構いません。この4種類のどれかが、ほとんど全てのPCに
外部出力端子としてありますから。一応ずらずらと薀蓄は語りますが
最悪覚えて頂く必要があるのは端子の形状だけ
話が難しくて嫌だ、って人は写真3枚とその直下にある
端子名だけ覚えて頂ければ無問題。
まず写真を1枚…
右がD-sub15pin、左がDVI-24pinです。
まず形状を見て頂きたいのですが…名は体を現すと申しますか。
ものの見事に名前のまんまの外見をしております。
だってホラ、囲いの中身をご覧なさいな。
D-sub15pinは15本、DVI-24pinは24本
受け側にはしっかり穴が開いてます。
皆様も自分のPCにそれっぽい端子がついてるな
でもこれ本当にこれかな、と思ったら
中身の穴を数えてみれば間違いなく判断できます。
まずD-sub15pinのお話を…ただD-subと呼ばれる
こともありますしRGB-15pinと呼ばれることもありますが
15ピン以外のD-subを見たことがありませんし
D-sub以外で15ピンのものも見たことがないので
言い方統一して欲しいなぁ、とは常々思ってるのですが。
実は今回取り扱う端子の中で最も重要な端子がコレです。
何せノートPCのほとんどが映像の外部出力端子として
これを使ってるのですから…デスクトップも結構コレです。
ぶっちゃけた話ここまで見て頂いた時点で
ご自分のPCの側面を見て頂き
上記写真と同じものを確認したら今日の記事は
閉じてしまっていい、そのぐらいの勢いで重要です。
と。重要なのはここまでー。以下は要らない薀蓄です。
や、正確には「今は要らない」というだけで後で必要に
なるのでサワリだけ書いて置こうと思うのですが…
必要になった時点で同じことを書きますので
まぁ流し読みして頂ければいいかと…
出力するのは映像のみです。音声は別の方法で
出力しなければなりません。アナログ出力してます。
一応HD画質出力もできるのですが…多くの場合はTVのアナログ放送より
多少綺麗な画像を出す程度で、見てて余り感動はありません。
まぁノートのモニタを大きくする、って考え方でしょうなぁ…
そして次。左側の端子DVI-24pinのお話です。
これも単純にDVI端子だとかDVI-D端子だとか
呼ばれることが多いです。ただこいつの場合若干注意
せねばならないのが…DVI-29pin、別の呼び方で
DVI-I端子という紛らわしいのが存在するのですが
とはいえ主流は明らかにDVI-24pin、あんまり間違って
しまう心配はないかと。
さて不必要な薀蓄入りますよー。
これもD-sub15pinと同じく出力するのは映像だけです。
しかしデジタル出力してます。綺麗に出せます。見た目ではっきり
分るほどに。ちなみに挿す側のpin数が足りないような気も
しますが細けぇこたいいんだよ! ということで…
この2つは外形的な特徴がはっきりしてますから分り易いですな…
どちらも台形、D-subの方は角が丸く、DVIの方は角ばってる。
後は中のピンの数を数えればいい。うん。画像使わなくても口だけで
教えられる。ここが見られない状況でお友達にお話される際は
上記の文面でお話頂ければ伝わるかと…
さて次。D端子です。これはケーブルがなかったので
挿される側のみの画像で申し訳ないですが…
赤白黄色が刺さってる右っ側がD端子です。
これは外見上の特徴がなく、画像からサイズを比較して
頂くしかないところですが…
これ物凄く薀蓄長いんですわ。しかも一部知って置かなきゃ
回らない薀蓄がある。それだけお話しますと。
D端子には5つのグレードがあります。その名も
単純、D1、D2、D3、D4、D5と。
数字が大きい程綺麗な映像を出します。
もちろん実際の映像を見てみなければどうにも
というところではありますが、参考までに
言葉で申し上げると、D1が通常のアナログ放送程度
D3からはHDになるそうです。で、じゃあ例えば
PCについてる端子がD2で、モニタ側がD4だったら
使えないかというとそうでもない。下位互換するそうです。
つまり上記の例であればD2の画質で最終的に出力される。
もう1例出しますと、PC側がD4でモニタ側がD3であれば
D3の画質で出る、モニタ側に合わせられるのですな。
…最低限この点だけご理解頂いてないと。期待したほど
綺麗じゃないぞ、ってことがありますので…しかも薀蓄はこれで
終りではない。直接使わないにせよまだまだあるのですよ
補足情報は…
誤解されがちらしいですが、これデジタル出力してません。アナログです。
これも映像のみを出力する端子です。別途スピーカーはスピーカーで
繋がなきゃならない。更にこれ、国際規格ではなくあくまで日本国内
のみで見られる企画なんですわ…つまりご利用のPCのメーカーが
国内メーカーのものだったらついてることが多いですが
DELLやらLenovoだったらほとんどついてません。
更に、多くの場合2個目の外部出力端子として使われるようで
これだけ、ってことはなく、大概D-sub15pinやらDVI-24pinを
合わせて実装してます。モニタ側も同じで2個目の入力端子扱いです。
ちなみに国産限定…なので、最近液晶TVだとか買うとそっちにも
ついてることが多く…上記画像もテレビの裏から撮影したものです。
PCに接続したらモニタとして使えるんだろか…
そして最後。HDMI端子です。最近出て来た凄い奴。PS3の背面から…
規格としては新しいものですが、最近急速にその版図を
拡げております。もうD端子よりよく見かけるようになって
いるんじゃないかな? 私のオススメは断然コイツ。その理由は
ちょっと離れて以下に展開しますが…
ありがたいことに、こいつに別称だとか、上位、下位規格はありません。
HDMIといったらコレ。他のものは有り得ません。端子の形を直に見たり
店員に確認するまでもなく、仕様書にHDMI、と書いてあったら100%
この形の端子があって使えるのです。まぁ仕様書の書き間違いの場合は
メーカーと直談判、ということで。
さて要らない薀蓄タイムですよ。D端子の解説と比較して読むと幸せになれます。
まずこれは音声も合わせて出力してくれます。モニタにスピーカーがついてる
場合はブスっと1本挿せば終わり。ない場合は少々面倒なことになりますが…
PCのスピーカーからそのまま出力するなり、外付スピーカーを用意して
そちらから音を出すよう接続、設定せねばなりません。そこだけ面倒。
信号種別はデジタル。当たり前のようにHD出力もします。そらもう綺麗。
これも「2種類目の端子」であるようで…大概D-sub、DVIが一緒についてます。
ご覧の通りPS3にもついてまして…更に言えば最近の液晶テレビにも大概
ついてます。なおPS3は赤白黄色で繋いでるとその本領を発揮してくれないので…
お手軽に映像を綺麗にしたいのであれば、コイツを使うのがお勧めです。
さて。上記4種類の端子を紹介しましたが。
この4種類でほとんどのモニタとPCを接続できると
思います。ただ。それでもまだ難しいと思うんですよ。
まぁどれのせいか、ってのは大体お分かり頂けるかと
思うのですが。
さて。初めに申し上げたことを思い出して頂きたいのですが。
ここで忘れていい端子の発表です。
D端子に関しては、もうそういうものもあるんだなぁ以上の
理解をして頂くことは不要です。
覚えなくていい薀蓄を、ちらっと見て頂きたいのですが。
D端子って国内限定の規格なんですよ。
モニタ側も国産メーカーのものを買わなきゃ
いけない、という道理になりますが。
…ね? お分かりになりましたでしょう?
高いんですわ。D端子対応というだけで…
正直上記のものが、D端子搭載型では一番安いぐらいです。
対してHDMI搭載タイプは…せっかく音声も送ってるんですから
スピーカーも搭載して、と考えましても…
まぁまぁこんなもんです。
さて、ご一考頂きたく。D端子がHDMI端子に対してどこか
優れているところはあるか、と。
<画質>
D=アナログ。互換性の関係からまちまち…最低はアナログTV放送程度
HDMI=デジタル。無理矢理アナログコンテンツを流しでもしない限りは安定して綺麗かと
<価格>
D=最低でも3万円弱。高い。その上大体HDMIとかも合わせて搭載されてたりする
HDMI=D-sub、DVI2つが最低限搭載されてるものより余り変わらない。+2、3千円程
<接続方法>
D=一応繋ぐだけは繋ぐだけですがね。下位互換気にしなきゃいけません
HDMI=これは1本繋ぐだけでOK。モニタがスピーカー実装型なら音すらもカバー
…ね? HDMI端子に対してD端子って何一ついい所ないんですよ。
正直HDMIと比較せずとも、他の端子使えるなら他を使った方がいいぐらいの
ものではあります。先程も申し上げた通り、外部出力端子がDだけ、って
なかなかないですし…
…ん? 国内ブランドだから保証がしっかりしてるだろ?
おぉっと貴方、ここで保証特集を再度読んで頂いた方がいいですぜ。
モニタの保証なんて追求しても無意味です。
いくらご立派なメーカーから出ていようが、保証期間が長かろうが
どうせドット抜けは保証してくれません。
画質で国内メーカーを選ぶならばともかく、そこを気にするのは
全くの無意味、と言っていいでしょう。
という訳で今日のまとめです。
覚えればいい端子はD-sub15pin、DVI-24pin
HDMIの3種類だけです。
設定方法は先週お話した通りごくごく簡単。
これでノートPCに外付モニタを増設するのに
壁はなくなったかと…
ね? 意外と安く、簡単にできるもんでしょ?
株でもやらなきゃ必要ないだろし…ノートのモニタが
小さいのは我慢すればいいかー…と我慢する必要なんて
ありません。気軽に、モニタサイズの問題の解消は
できるものです。
…で、何でお前2枚もモニタ買ったのか?
ノートに繋いでるのは一台だけだろ?
まぁ当然出て来る疑問でしょうなぁ…ある程度成り行き
という部分はあるのですが。
来週は2枚目モニタの使い方…具体的には
ゲームハードとPC用モニタをどう繋ぐかを
お話します。これで皆様、テレビの前だけでなく
自分の部屋でPS3だとかwiiだとかが動かせますよ。