今回はいきなり薀蓄から入ります。何せ大きな問題は
ゲームハードに対してどういったスピーカーを繋ぐか
ということですので。どういうスピーカーがあるか、というのを
事前に知って置かないと話について行けませんので。
前置きの前置きになりますが用語解説をば…
スピーカー、と言ってそれを構成する音を出す機械は
2種類あります。正確には3種類…であり名前も少々
違いますが、私達が購入できるものの範囲内で考えると
2種類、この名前で覚えてた方が色々上手く行くのですよ。
まずサテライト。和訳で衛星…ですが、スピーカーについて
この単語を使う時は中音域を中心にバランスよく全体的に
発する音域をカバーするスピーカーと捉えて頂きたく。
印象としては万能選手、故に器用貧乏な部分があると申しますか。
次にサブウーファー。低音の専門家です。
よく2、1chだの5、1chだの言うのは要は1つの
スピーカーのセットに対してこのサテライトと
サブウーファーが何個搭載されてるかを示します。
、の前の数字がサテライトの、後の数字がサブウーファーの
数を現してます。その上で、下記に3種挙げる代表的な
スピーカーの形式をご覧頂きたいのですが。
その1 2、0ch
数字の読み方は先程解説しましたのでお分かりになるかと
思います。すなわち、サテライト2つのみで構成される
サブウーファーを伴わない形式のスピーカーとなります。
ほとんどの場合、信号はアナログ形式で受信。その信号
使って2つのサテライトが何をしてるかと言えば右、左です。
右側、左側からそれぞれどういった音を出すか、以上の認識は
してないのですな。どんだけ距離が開こうと調整できるのは
基本音量の強弱だけ、と考えて頂きたく。
前回紹介したLS-11もこの形式です。
価格は…ピンキリですが最も安いもので千円を割ります。
とりあえず人が何言ってるのか分ればいいや
な人は、これだけでもいいのやも。
その2 2、1ch
上記の2、0chに新たにサブウーファー1つを
加えた形式です。低音担当の専門家がいる分
音に深みがあると申しますか。
これも多くの場合、アナログ信号で受信しております。
基本右、左、低音、しか認識はしてませんが
モノによっては2つのサテライトとサブウーファーを
別々に音量を設定できるものもあります。
もう1つ使ってる奴。LS-21というのがこの形式で。
えぇ。ちょうど分り易くサテライトはLS-11とサイズが違うだけ
ほぼ同じ形式なのですが…真ん中のでっかいのがサブウーファー
という奴で。床に直置きしてるアレです。
これが恐らく最も安いぐらいのものになるかと思いますが…
2、3千円は最低見て頂きたく。高いものだと1万円超える
ものも…映画やゲームのBGMや音楽を、しっかり綺麗に
聞きたい人はこの辺りを見て頂きたく。
その3 5、1ch
…正直私、持ってないので分りませんが…
サテライト5つにサブウーファー1つ…と最早何がしたいんだか
さっぱり、な形式です。多くの場合サテライト5つの内
4つを使って斜め方向から人を囲み、前後それぞれに
左右のスピーカーを配した上で残り1つのサテライトを
正面に置き、更に低音専門のサブウーファーがある、と。
ざっくりとした説明としてはそういうものになるのですが。
ところが機械的な仕組みとしてはざっくりしてない。
何がって、多くの場合信号はデジタルで受信してます。
つまり…よくは分りませんが左右の斜め前、斜め後ろも
適当にその方向にあればいいのではなく、ベストに聞こえる
角度、距離が決められています。もちろんその分音の質は
いいものなのですが…面倒臭い、というのはまぁ否定の余地が
ありませんな。
そして。お値段の程は。
…一番安い価格帯のものでこんぐらいはします。
いいもの選ぼうとすると5万とか…それはもう天井知らず。
さて。当ブログではモニタを特集した際に、値段が
高いからという理由でD端子対応モニタを無視しろとさえ
言ってます。その方針上。スピーカーを特集してる今回も
この5、1chは無視する方針で行きます。
但し。もちろん抜け道を探しますよ。
価格を上げずによりよい音響環境を手に入れるための
ちょいと一工夫をば。
まずこいつを見て下され。これが今回の裏技のキモ。
今回の記事では、これだけ覚えて頂ければ、というぐらい
重要な道具であります。
(価格はこんなもん。最悪100円ショップにもあるそうです。
100円ではないですが)
ステレオ分配器といいます。コンセントのタコ足配線の如く
ステレオミニ(プラグ、ジャック)から出る信号を二股にする道具
です。これを使って、異なる2つのスピーカーを繋ぐ。
理想は2、1chを1機含む編成ですね。低音の専門家はいた方がいいので。
私の場合上記のLS-11、LS-21ですね。
で。これでサテライトが4つに増える訳です。右左それぞれ2つずつ。
左右を間違えないように、その4つを自分の斜め前後に配置します。
例を出すなれば、このように。
と。左右それぞれで自分を囲むことで。擬似的に
サラウンドサウンドを作れます。
そして。そのシステムを作るためのお値段は。
…ご覧の通り、5千円以下で済みます。
ここから諸々のケーブルを用意したとしても
5千円より大幅に漏れはしないでしょうし。
更に言えばスピーカー自体はもっと安いものがあるので
価格はもっと落せます。
そしてアナログならではの利点をば…先述の通り
音の左右しか認識してない、距離とか考えず適当に
自分の前後斜め、左右に適当に配置し、自分が
心地よく聞こえるよう2つのスピーカーのボリュームだけを
調整すればいいだけです。デジタルよりも簡単。
何が言いたいのかというと。スピーカーの質は量で
誤魔化すことができるのですよ。それが今回の結論。
ちなみにこのステレオ分配器、又繋ぎもできます。
すなわち、3つ使えば4つのスピーカーを接続する
ことが可能。8、4chなんていう変態的音響環境を構築する
ことも出来ます。多分意味ないですが。
…さて。量で誤魔化す、等と言って何故お前は一番安い
スピーカーを使わないのかと。当然の疑問として。
えぇ。ちゃんと理由があります。このLS-21、LS-11で
なければならない理由が。それを次回お話ししようかと。